ACE Programと頂新和德文教基金會との共同プロジェクト「第三回追夢工程計画」は、先日10月30日にて第三回追夢の第一次選考会の合格者を発表しました。今回も多く優秀な選手が集まっている中で不合格者を選出しないといけないことは、我々としても大変残念に思っております。
今回の「追夢工程計畫」が選出され選手たちは、12月の第二次選考会で最高のパフォーマンスが出せるようにこれからも引き締めて頑張っていください。一方、選出させていなかった選手でもこれから日本に留学したいと考えている選手は、「台日野球留学支援」を通じて日本留学の夢や目標を手伝うことができますので、将来に対する目標ややる気のある選手の応募を楽しみしております。
毎年のように年々応募者数が増えることができたのは、多くの指導者および選手や保護者がACEを信頼してくださったおかげですので、誠に感謝しております。
第三回追夢工程計畫結果第一次選考 結果発表 2020.11.13
岡山共生高校に在籍している劉くんが東京の桜美林大学に進学することが決まりました。劉くんは進学にあたり、ACE Programの進学サポートを受けました。サポート期間中は、日本語の文書の書き方から、面接の練習などを何回も行いました。
合格の感想を劉くんに聞きました。「毎日先輩と連絡を取ることが怖くて、ストレスがいっぱい溜まっていました。しかし、今まで野球以外の本を買ったり、野球以外の知識を勉強する経験がなく、さらに大学受験は、日本人と同じように日本語で大学を競争するので、この3ヶ月は本当に辛いですが、頑張った甲斐はありました。」と振り返っていました。大学卒業後の目標について、劉くんは「将来、小琉球(台湾の離島)の観光をよくしたい、日本留学経験を生かしてもっと多くの観光客を増やしたい」と将来の目標を語ってくれました。
今まで多くの選手は日本の大学を希望していましたが、進学方法がわからない、また、受験が必要と聞くと日本の大学に進学することを放棄する選手が多かったです。しかし、劉くんはその困難に立ち向かい、挑戦することを自ら選びました。困難に立ち向かうからこそ成長できるということを劉くんは今回の経験を通じて学んだかと思います。私たちは、劉くんのことを小学校から今までずっと見てきました。彼が、日本に留学すると言った時、3年間日本の高校生活を乗り切れるか心配していました。しかし、留学後に、改めて球場で会った時の態度や姿勢は、まるで別人のように成長していました。また、大学進学も実現させました。劉くんだからこそ達成できただと我々は感じています。改めまして合格おめでとうございます。これから大学4年間はもっと多くの困難がやってくると思いますが、乗り越え、さらなる成長を期待しております。
桜美林大学 合格おめでとう 2020.11.06
先日、追夢工程企画で石川県遊学館高校に留学した3名の選手のご様子を伺いに参りました。今回は石川県遊学館高校3名の台湾選手のご様子を届けいたします。
土曜日は、雨のため練習試合は中止となり自由時間でした。しかし、3名の台湾選手を含めて、10数名の選手が夕方の16時まで自主練習を行っていました。自主練習しながら、我々は日が暮れるまで3人と日本での生活や野球の話など濃い時間を一緒に過ごしました。彼らの話す内容や表情から、野球だけではなく、人間的にも著しく成長していることを実感しました。秋の大会は3人ともメンバーには入っていませんが、環境のせいにすることなく、常に自分の課題を反省して、もっとできることがたくさんあると自省していました。
日曜日は、雨が止み、3名の選手は練習試合に出場しました。高くんは1イニングを投げて2三振の好投を見せました。江くんは、遊撃手・先頭打者で5打数2安打の活躍でした。陳くんは、一塁・5番で5打数3安打の活躍で、第一打席目は棚越えの満塁本塁打でした。
毎回、様子を伺いに行く度に彼らの成長に期待しています。一方で成長していなかったらどうしようという複雑な気持ちもあります。3名の選手は昔から不安を口にしたり、不安な表情をすることが度々ありました。しかし、今回見た彼らの表情は「不安」から「自信」に変わっていました。練習不足の不安がある一方、たくさん練習しているから不安がなくなり、自信が生まれます。これからは練習した成果を見せる時期です。3人のさらなる成長を楽しみしています。
「練習」している、だからこそ「自信」が生まれる 2020.10.30
先日、中京大中京の154キロ右腕でドラフト1位候補でもあった高橋選手が大学受験に失敗してしまったというニュースが報道されました。何故彼のような選手は大学受験を選んだでしょう?また、彼ほどの選手にも関わらず、何故受験で不合格になってしまったのでしょうか?大学受験の事情についてお伝えいたします。
高橋選手が希望したのは慶応大学という、東京六大学リーグに所属している日本の名門大学の一つです。慶應大学にはスポーツ推薦制度がありません。そのため、慶応大学野球部に入るには受験に合格しなければなりません。つまり、文武両道が求められます。また、慶應大学は比較的偏差値が高く日本の一流企業で活躍している人も多いです。ここでいう一流企業に在籍している社員の給与は2軍のプロ野球選手より多いと言われています。
大学受験は、「書類審查」、「面接」、「小論文」の3つが基本です。主に「日本語能力」と「論理的思考」、「文書能力」が求められます。面接では、過去の「競技成績」ではなく、在学中の「学術研究」や将来何を目指すのか?そのため大学で何を勉強するべきか?を問われます。高橋選手ほどの知名度でも不合格になってしまったという事実から、受験対策や事前学習がどれだけ重要か分かります。ACE では、台湾の留学生たちに日本の大学受験サポートを行っています。日本の大学進学を考えている台湾留学生の皆さん、これから勉強すればまだ間に合います。ご参加を楽しみしております。
大学は研究する場所である 2020.10.23
今年の4月に日本留学をする予定だった3名の学生は、ようやく今日、来日です。日本政府の方針で日本に到着した後は14日間の自主管理が必要です。3名の選手は台湾から日本語能力検定の教科書を日本に持ってきました。自主管理期間を利用して、一刻でも速く日本語を上達したいとのことです。14日間の自主管理期間が終えた後は、すぐに学校の授業と部活動の練習に取り組む予定です。
留学の気持ちを3名に伺いました。女子野球部に入部する黃さんは、「速く日本の環境に慣れるように最大の努力を尽くします。」中学校時代はチームのキャップテンと4番を務め、チームを全国大会準優勝に導いていた高くんは、「念願の日本留学ですので、早く環境に慣れ、チームに貢献できるようにやっていきたいです。」潘くんは、「緊張と興奮の気持ちがいっぱいですが、日本語と野球を一生懸命取り組んでいきます。」
日本留学で野球の技術を磨くと同時に、時間を有効に使って、野球以外の知識を身につくことが日本留学の目的です。これから3人日本でのご活躍を楽しみしております。
最後になりますが、コロナウイルスという非常期ですが、台湾の保護者や選手がより安心して日本で暮らせられるように、高知中央高校の副校長および野球部のコーチは、空港と学校の出迎えや毎日の食事を用意してくださっています。誠に感謝しております。
高知中央高校新生入学 2020.10.16