先日、大学時代毎日一緒に自主練習したり、生活の面でもお世話になっていた松尾さんと食事に行きました。台湾に限らず日本の大学アスリートでもキャリアに困っていると実感しているので、松尾さんのキャリアを紹介させていただければと思います。
松尾さんは高校時代にスカウトから注目されましたが、最終的にプロに行けなくて、国士舘大学に進学しました。出場機会が少なく、毎日なぜ野球をやっているだろうと自問自答。4年生の春に引退しましたが、それでも毎日チームのサポートをしていました。なぜなら引退してもチームの一員として、チームが勝つためには貢献したかったからだそうです。
卒業後松尾さんは外食の大手企業に就職し、2年目で東京エリアマネジャーとなり、そして今年からアメリカに進出するためその業務を任されるようになりました。野球経験は社会に出た時にどういうふうに役を立つかと聞きましたが、松尾さんの答えは2つです。1つ目は、「諦めないこと」です。社会に出るまで全く勉強をしていなかったので、社会に出た頃はとても大変でした。それでもついていけるように1ヶ月で100本の本を読みました。2つ目は、「感謝の気持ち」です。野球のおかげで今の自分があるので、大学時代のように引退してもチームに貢献する気持ちを常に持つことが大切です。新人研修で講師をしている時に新人にプロ野球選手は活躍するために毎日努力しているので、サラリーマンも会社から給料をもらっている以上最大限の貢献ができるように日々勉強すべきだと言っています。 松尾さんは「学生時代の時間を野球に費やしたことに後悔はありませんが、しかしそれ以外のことも勉強できれば、違う人生が歩めたかもしれない」。したがって野球をしている選手に野球以外のことも学習しながら時間の使い方を勉強してほしいと思います。
大学アスリートのセカンドキャリア紹介 2019.05.24
5月1日に日本の年号は平成から令和となりました。そしてこの間や連休・ゴールデンウインクで、長期休みを利用し多くの高校は遠征に行き、次の大会に向けて準備をしていました。今回は彼らの活躍を報告いたします。
先週の遠征で三年生の陳君は代打としてヒットを放ちました。そして、二年生の曾君はチームの一番打者セカンドにレギュラーに定着していて、また高校通算第2号ホームランを放つなど、5打席5安打の活躍でした。陽君も2試合に登板し合計3回無失点の好投を見せました。他の二年生の王君、林君、胡君、陳君たちは、試合に出られるように日々練習に励んでいます。また群馬県の周君は一年生中心の試合で日本の初安打を放ち、日本語能力も学校の留学生中で一番優れていると先生から高い評価をいただきました。
いつも選手たちには「他の人と同じ練習をするようじゃ、人より上達することができない。昨日より今日、今日より明日」という気持ちで時間を大事に使ってくださいと、お伝えしています。高校は中学校と違い、言われることだけをやるのではなく、自ら積極的に取り組まなければなりません。そして甲子園や日本の大学に行きたければ、日々の努力は欠かさないものですので、もっと時間を有効的に使い、引き続き頑張ってもらいたいと思います。
遠征 2019.05.17
スポーツ選手に未来の目標を尋ねるとほとんどの選手は「代表選手に選ばれ、国に貢献したい」と答えるではないでしょうか。日本のフェンシング協会は先月24日に年間活動方針発表会でフェンシング日本代表選考において、英語能力はCEFR(世界基準となる言語能力の共通評価)で、A2(1400満点の690?950点、東京大学や京都大学の受験最低基準に相当)のレベルに達することを求めることを発表しました。
2012年ロンドンオリンピックで銀メダルを獲得した太田雄貴会長は、この選考基準を設けた理由として下記の3点を述べました。1点目は、フェンシング日本代表の指導者全員は外国籍のため、英語ができなければコミュニーケーションが取れず、効率的な練習ができないから。2点目は、大会は基本的に海外で行われているため、審判や他国の選手と交流するとき英語能力が問われるから。3点目は選手のキャリア開発を考えた時に選手が引退後でも国際社会で活躍できるから。
この方針については議論されており、スポーツは英語能力と関係ないと疑問を持つ方もいます。しかし、アスリートの寿命は短くその後の人生において、語学力を身に着けておくことは、人生にも大いに役立つと考えます。スポーツ選手のキャリア開発問題は近年徐々に重視されつつあり、我々もこれまでもまた、これからも同様の考えで事業を進めてゆきます。
代表選手に英語能力求む 2019.05.10
「追夢工程プロジェクト」に選ばれた3名の選手が石川県遊学館高校の入学試験を受けるために日本にやって来ました。初日は到着直後に近くのスポーツ用品店を行き、夜は夕食をいただきながら選手たちと留学目的と近況などの情報交換をしました。
2日目は午前中に高校球児の聖地・甲子園球場に行き、甲子園博物館を見学しながら日本高校野球の歴史について勉強しました。選手たちは甲子園球場を見た瞬間、興奮を隠さず、近々にこの球場で活躍する姿までイメージできたそうです。午後は石川県に移動し、遊学館高校の練習を見学しました。基本的なキャチボールやバッティングの練習を見ただけで、日本野球の細かさや取り組みの真剣さに刺激を受けたようでした。
そして最終日は、学校の校長先生と教頭先生による面接を受け、その後は学校の環境と日本三大名園と呼ばれる兼六園を見学しました。「松井秀喜野球博物館」も見学し夕方の便で台湾に戻りました。
日本留学は決して簡単なことでははく、また誰にでもある機会ではありません。帰国前に監督は「みんな甲子園に行きたい。しかし、甲子園に行くために相当辛い練習と厳しい挑戦を乗り越えなければいけないので、ぜひ頑張って欲しい」と選手たちを励ましてくれました。
入学試験 2019.05.03
先日、ジャイアンズ球場で阪神タイガース対読売ジャイアンツの三連戦が行なわれました。私たちは読売ジャイアンツの二軍施設を視察すると同時に、阪神タイガースに所属している呂_青選手に近況を聞いてきました。
神奈川県川崎市多摩区にある巨人の二軍施設は1986年に建設されました。読売ランドに隣接しているため、ランド球場やジャイアンツ球場などとも呼ばれています。施設内は室内の練習場が完備されていて、観客にも開放しているため、選手が練習している風景が見えることが他の球場で味わえない楽しさです。
日本初のプロ野球チームは読売ジャイアンツでしたが次にできたチームが阪神タイガースであったことから、巨人対阪神の試合は伝統の一戦と呼ばれています。また、巨人は東京、阪神は大阪に本拠地を置いており、東西の地域の代表のような感情も生まれ注目が集まります。試合では活躍選手を褒めるに対して期待に応えられなかった選手にヤジを飛ばす阪神の応援文化は印象的でした。
現在のジャイアンツ球場を三軍が使用するために、ジャイアンツ球場の近くに新たな球場を増設していて、2023年完成する予定です。毎回日本プロ野球の二軍施設を視察するたびに日本の選手は本当に幸せだと感じます。
読売ジャイアンズ二軍施設 2019.04.26